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リーガルマインドと科学の思考 因果関係と相関関係の2つをどのように考えていけば良いか

今回の感染症対策でも因果関係と相関関係を考えることは大事であると考えます。というより、思考回路の根本として「PならばQ」という因果関係やその「逆」も成り立つのかという捉え方は物事の是非善悪を考える上でも重要になってくると思います。

目次

Case Study

Q. Bさんの死亡の原因はAさん?それとも医師X?

Case Study

AさんがBさんに対してナイフで襲い掛かり、Bさんは複数個所を切られるなど負傷しました。Aさんは逃げましたが、Bさんはたまたま通りががった人が救急車を呼んで病院へ運ばれました。しかし、そこで医師Xによる手術ミスによってBさんは死亡してしまいました。

Bさんは負傷したとはいえ手術をすれば命は助かったのですが、結果的に死亡してしまったことについて、逃げたAさんはどこまで責任を負うのでしょう。

事例

【 Case Study】の因果関係と相関関係を考える

AさんがBさんにナイフで襲い掛かる

上記のCaseは確かにAさんがBさんにナイフで襲い掛からなければBさんが救急車で運ばれることもなかったし、手術もなかったでしょうから、Bさんが亡くなることはなかったでしょう。

Bさんが死亡したことはあくまで「手術ミス」によるもの

ただし、Bさんが死亡したことはあくまで「手術ミス」によるものでありナイフによる傷が原因ではありません。

責任はA・B・Xの誰か

となれば、AさんがBさんの死亡についてまで責任をとらなくてはならないのはおかしいということになります。

死亡はあくまで「医療ミス」によるもの

死亡はあくまで「医療ミス」によるものなのですから、そこについては『業務上必要な注意を怠り、よって死亡させた』ので「業務上過失致死」ということになります。

Bさんの死亡についてAさんは「因果関係」がない

要は、Bさんの死亡についてAさんは「因果関係」がない、ということになります。

道義的感情はある

一方で死亡したBさんの遺族としてはAさんがBさんを“病院送り”にしなければBさんが病院に運ばれて手術により死亡することはなかったわけですからAさんに対しては道義的感情として恨みを抱くでしょう。

法治国家として

ただ、やはりだからといってBさんの死亡までAさんに全部の責任を負わせるのは法的には違うと言わざるを得ません。

それをやってしまったらやはり「法治国家」ではなくなります。

Bさんの死亡に関してAさんも一連の流れから考えたらその原因を作ったわけですから責任はあるでしょう。

ただし、それはAさんの傷害とBさんの死に関係性があるというだけで因果関係ではありません。

刑法的に言えばAさんの傷害という実行行為とBさんの死という法益侵害の結果に因果関係はないということになります。

過度の感染症対策による偏見は悲しい

感染症対策もこういった視点がなければ、飲食店や感染者、に対しても偏見などが生じる危険性があります。

比較検証による考え方も重要

比較検証

「比較検証」という考え方があります。

要は、有効性95%だからと言って、それが即因果関係が認められ効果があると言えるかどうか比較対象を検証してみるという考え方です。

具体例

ABイメージ図

ワクチン接種に関しても100人中80人が効果があったといっても、数字だけ見ればワクチンが有効だったのだろうと思えなくはありません。しかし、本当にそれを比較するなら、感染者の中で、ワクチンを打った100人と打たなかった100人とで比較検証してみる必要があります。

それでどちらも100人中80人に重症化がみられなかったということになればワクチンの有効性にも疑問が生じてきます。

また、今回の新型コロナウイルスに関しては分かっていることと、分かっていない部分もあり、多くが判明するのは何年、何十年先かもしれません。

個々の感染症対策は個々人の判断

個々の感染症対策も、推測、仮説、検証、相関関係、因果関係のどの段階にあるのか一人一人が考えて行動していけばいいよね。

『思考停止』 に陥らないようにするためにもそれが必要

もしそれすらやらないというのなら、それは完全に『思考停止』に陥っています。

「因果関係」を突き止めようと世界で多くの研究がなされています。「因果」や「相関」をごちゃ混ぜにして国民を煽るマス・メディアの言うことをそっくりそのまま聞いているだけでは判断を誤る可能性が高いのではないかと思います。

なぜ憲法などの「法」を学ぶのか

憲法などの「法」を学ぶのは物事の是非善悪をなるべく間違わないようにしたいからでもあります。

人間らしく生きるにはどうすればいいか考える必要がある

「人間らしく」生きるにはどうすれば良いか、一人一人が幸せを追求できるようにするにはどうすればいいか、先人たちが長い年月をかけて、叡智を結集させたものが「法」です。

例えば憲法13条も国民一人一人の幸せのカタチを尊重しています。

 

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この記事を書いた人

HAKAのアバター HAKA Kindle Author

Kindle Author / 宅地建物取引士 /
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
学士(法学)/ 趣味Guitarist /
突発性難聴・メニエール病/ 難聴 /
元・伊藤塾司法試験塾長クラス
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